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2026/06/23

『Supermicro innovate! APAC 2026』『COMPUTEX TAIPEI 2026』視察レポート

イグアスは今年もSupermicroの一次代理店として、例年春に開催されるアジア最大級の見本市「COMPUTEX TAIPEI 2026」と、時期を併せて開催される「Supermicro innovate! APAC 2026」に参加しました。
開催日程は、6月1日が「Supermicro innovate! APAC 2026」、6月2日~5日が「COMPUTEX TAIPEI 2026」でした。

今年は「Build to Accelerate(innovate!)」と「AI Together(COMPUTEX)」がテーマとなっており、日々進化が止まらないAIのテクノロジーの近い未来の姿が如何なく表現され、例年にも増して盛況のうちに開催されておりました。

『Supermicro innovate! APAC 2026』

会場の様子

COMPUTEXに先立ち、Supermicroのアジア太平洋地域の最大のイベントである『Supermicro innovate! APAC』に6月1日に参加しました。

日本からの来訪者は年々増加しており、今年度は3割程度が日本からの参加と感じました。

Innovate!における事例紹介は、従来がHigh Performance Computing(HPC)の並列計算用大規模クラスターの事例がメインであったのに対して、今年紹介された事例ではAIプラットフォームとしての水冷対応ラックスケールの事例も多くみられました。日本はAIの開発・活用といった面では後進的と評価されがちですが、紹介される事例を見る限りにおいては、着々と拡がりを見せていることが印象的でした。

米国の旺盛な需要に押され一時シェアを下げた日本を含むアジア太平洋地域は、2028年にかけて市場規模が大きく続伸する予想であり、Supermicroとしても、引き続き注力するテリトリーであることも示されました。

Supermicroは2025年度も引き続き好調な業績をキープしており、2026年度は400億米ドル(日本円換算=6.4兆円)と、2025年度比約2倍の業績を見込んでいるとCROのMatthew Thauberger氏が発表していました。

今年のInnovate!の主題は、昨年(2025年)のCOMPUTEXでリリースされた、「Data Center Building Block Solutions(DCBBS)」をより昇華させた内容でした。

講演の様子

NVIDIA Vera Rubin NVL72やAMD Heliosという、ラックスケールAIプラットフォームへのBlueprintを示すとともに、GPUの高集積と、それに伴う消費電力や冷却への課題に対して、プラットフォームベンダーとしてワンストップで対応し、継続開発、市場投入を加速させていくという力強い姿勢が表明されました。

※ Data Center Building Block Solutions:AIデータセンターを迅速かつ最適に構築するモジュラー型ソリューションで、GPUサーバー、ストレージ、ネットワークだけでなく、ファシリティー(ラック・電源設備・冷却設備)、統合管理ソフトウェア、システムの設計・導入・メンテナンスをワンストップで提供。

【製品資料】AI需要に対応するSupermicro Data Center Building Block Solution(DCBBS)とSupermicro DLC-2(液冷システム)のご紹介資料
https://www.iguazu-supermicro.jp/tech/2025/t25082601/

DCBBSに関する、おおよそビル1棟丸ごとの冷却棟と、一つのCDUあたり最大30MWクラスの熱負荷(冷却能力)対応というキーワードは、特にインパクトがある圧巻のメッセージでした。

DCBBS SUBSYSTEMS

Charles Liang CEOによる基調講演は、「Build to Accelerate Fastest Time-to-Online(TTO)with DCBBS」がテーマで、文字通り、DCBBSによって短期間でAIデータセンターを構築していく、ということであり、業界標準で1年半要するAIデータセンターの構築を4か月完成させる、ということを強調していました。

そして、TTM(市場投入までの期間)+TTD(構築期間)+TTO(利用開始までの期間)を短縮することにより、利益創出の期間の短縮と加速化を意味する「TT$」というキーワードが飛び出しました。

Charles Liang CEO|Industry Standard = 18 Months TTD VS Supermicro = 4 Months TTD
DCBBS 「TTM」+「TTD」+「TTO」=「TT$」

■ Charles Liang氏の講演内容はこちら
https://youtu.be/FLJHH3ZWEJo

DCBBS一色のInnovate!ではありましたが、「ローカルAIの今後の需要拡大」というビジネスの現場に近い内容であるワークステーションの展示に注目しました。

ワークステーションの展示

実際に展示されているワークステーションを見て感じたことは、CAD端末としてではなく、AI向けの仕様になっている、ということでした。

この点について、Supermicroに話を聞いてみると、「AI Station」の旗頭の元、ローカルAIやエッジAIも重要ととらえ、AIに特化したNVIDIA GB300の実装などAI開発環境を提供することへ設計思想が変化してきている、とのことでした。そして、Supermicroとして自負しているのは、AI開発環境をデスクサイドからAIファクトリーまで一気通貫で提供することである、と語っていました。

こちらの製品については既に受注開始をしており、イグアスでのご注文実績も出始めておりますので、お気軽にお問い合わせください。

イグアスのイチオシ!
AIネイティブのための究極の水冷式ローカルAIスーパーコンピュータが誕生!
https://www.iguazu-supermicro.jp/recommend/

Supermicroは、DCBBSという大規模なソリューションを軸に、エッジコンピューティングに関しても製品の開発と供給を継続して、現場からプラットフォーマーまでの幅広いAIファクトリーを展開するベンダーであることが、今回のInnovate!で強調されていました。

『COMPUTEX TAIPEI 2026』

アジア最大のIT見本市 COMPUTEX TAIPEIは、「AI Together」をコンセプトとしており、台北市南港展覧館をメイン会場、世界貿易センター(台北101近く)をサブ会場とし、計33の国・地域から1,500社が出展、延べ152か国・地域から111,312人(メディア含む)が訪れた模様です。

我々の様な海外からの来訪客は、バッジを見ればわかる様に「Int'l Visitor」と書かれたバッジを渡されました。
(海外からの参加人数は公表されておりませんが日本、米国、韓国を中心に多くのインバウンド来訪者を見かけました)

COMPUTEX TAIPEI

今回のCOMPUTEX TAIPEIのハイライトとして大いに注目を集めたのは、前日(6月1日)に行われたNVIDIA CEO Jensen Huang氏の講演登壇でした。
(講演の様子)
https://www.youtube.com/@NVIDIA

COMPUTEX TAIPEIの出展内容として特に目を引いたのはAI Factoryで、水冷、電源供給、超高速伝送に関する展示と話題が多くを占めていました。

これからのAI Factoryは、空冷の物理限界を迎える次世代GPUの排熱問題に対応する手段としてDLC(Direct Liquid Cooling)が必要不可欠となります。電源を効率よく供給し発熱を抑制する直流電源に関する各社の技術、PCIe7.0や、光接続(CPO)技術の実用化によって並列計算やデータ量の増大に対応するBus/Interconnect/Cluster間の超高速通信の技術を各社がPRしていました。

今年は、NVIDIA一色と言って良いほど、随所にNVIDIAロゴが溢れており、各社がNVIDIAとのアライアンスやEcosystemの一員であることを宣伝していました。
(会場の玄関口の目立つところにVera Rubin NVL72のモックアップが展示されており、Ecosystem内のファシリティーサプライヤによる、規格適合した製品の展示が注目を集めていました)

展示の様子

もう一つの注目点は、Physical AIとしてのロボティクスやスマートモビリティの展示でした。クラウド環境でのAI利用から「現実世界の物理空間」へとAIの活用がシフトしていること示していました。

これらの展示により、シミュレーション環境での自律学習を武器にするスマートロボティクスが台頭してきており、NPUの性能飛躍によりエッジデバイスでのリアルタイム推論が実用レベルに定着してきているという点が実感できました。

感想

『Supermicro innovate! APAC 2026』と『COMPUTEX TAIPEI 2026』に参加をして、AIインフラの進化が単なる処理性能の向上にとどまらず、電力効率や冷却技術、運用まで含めた全体最適へシフトしている点が肌で感じられました。

また、AIがPCやエッジ領域にも広く浸透し、社会実装が現実のものとなっている流れをCOMPUTEXにて体感でき、両イベントを通じて、AIは単なる技術競争ではなく、Ecosystem全体での総合力が問われる段階に入っていると認識しました。

イグアスもディストリビュータとして多くの製品を取り扱う中で、ニーズの理解を深めつつ、Supermicro社との共創を加速しようと考えております。


筆者紹介

粂 博之
粂 博之
株式会社イグアス
パートナービジネス事業部
営業統括本部
西日本支店
尾澤 輝門
尾澤 輝門
株式会社イグアス
パートナービジネス事業部
テクノロジー製品本部
営業開発部

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